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中塚正博

株式会社日本食品開発研究所・代表取締役社長。
愛知医科大研究生として長年にわたり低酸素環境下における順応効果の研究に携わる。
1951年兵庫県生まれ

- 更新日:2007年10月02日
- 食の値上げ現象-原油高騰から見る地産地消のススメ-
「食の値上げ現象とは?」
「値上げ現象のはじまりです」と言うと、危機感をあおってしまうかも知れませんが、身近な食品での事例を挙げてみます。
インスタントラーメン、ハム・ソーセージ、チーズ
オレンジジュース、マヨネーズ、小麦粉、冷凍食品、みやげ物ではもみじ饅頭・・・
最近、新聞やテレビで見かけた値上げ対象食品の一例です。皆さんもご存知のように、原因は原油の高騰から始まっています。
「地球温暖化と代替燃料」
近年、地球温暖化でCO2の排出が問題となり、石油を代表とする化石燃料の使用を抑えようといった動きがあります。代替燃料として注目されるようになったのが「バイオエタノール」や「バイオジーゼル」。原料は植物です。大豆のように油を含んだ素材や、トウモロコシのように澱粉を含む素材(微生物の力で澱粉からアルコールを作る)が、食用だけではなくエネルギー資源として注目され始めました。
「値上げ現象の背景」
農業や漁業などの一次産業、原材料から食品に加工する二次産業、私たちが日頃利用しているレストラン(三次産業=流通)など、全ての産業で避けて通れないのがエネルギーコストの上昇です。先述した値上げ商品のいずれもが、このエネルギーコストの増加による原料コスト高の影響を受けました。食品メーカーは、どうしても値上げに踏み切らざるを得ない状況に追い込まれたのです。
日本人の食生活パターンの変化に伴い、水産練り製品の消費量は30年前に比べて約半分と言われています。「いつでも食べることが出来る」それは誤解です。日本で使われる蒲鉾の原料(すり身と言います)は、その多くが輸入品です。国内生産量9.5万トンに対し、輸入量は約3倍にもなります。(2003年調べ)
「地産地消のススメ」
健康志向ブームで、世界的にも「日本型食生活」が見直されています。寿司などの魚文化が注目され、アジアだけでなく、欧米でも「かにスティック」のような水産練り製品が多く消費されるようになりました。例えばフランス。1994年の消費量は1万トンほどでしたが、2002年には約4倍近くも消費量が増えました。マグロのような高級魚と同様、すり身のような大衆向けの素材までもが手に入りづらくなっているのが現状なのです。近くでとれた農水産物を上手に使い切ることが、いかに大切なことか・・・今後、少しずつ明らかになっていくと思います。
4回に分けて、〝その土地の物をその季節に食べること〟が色々な意味で健康的であり、環境にも優しいことをお話してきました。自分のために、未来のために。今、出来ることの小さなヒントになれば幸いです。

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