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- 更新日:2009年04月16日
- 水のちからと京の味
京都の「おいしい」を集めたら、やっぱり水が生み出すものでした。

「京都はおいしい」。人それぞれ、食に対する嗜好は違っても、この言葉を否定する人はいない。よく考えてみると、不思議な話し…。その答えは「京の水」にあった。都として、長い歴史を積み重ねてきた、その中で育まれた業や知恵が京都をおいしい町に作り上げたのも事実。それより遥か以前、太古の昔から、京都には美味を生み出す「水」があった。「水と食」を巡る旅は、やわらかな水で育まれた京の美味を探ってみました。
京都には130もの汲み水ポイントがある。
水や気候の違いによって食材も異なります。
京都は町そのものが山の一部と言われている。北から南へ行くことを「下がる」というのは、その傾斜ゆえのこと。東寺の五重塔の天辺と北大路通り辺りが同じ高さなのは有名な話。だから、市街地といっても、北や東の端は山裾にあたる。山には樹木。地には地層。自然の濾過装置をふたつ備えて、良質な軟水を生み出す。それらが相まって京野菜が生み出されている。
さらに京野菜は、ほとんどがその産地を冠にした品種名になっている。堀川ごぼう、九条葱、山科なす、聖護院大根などなど。どれもが、市街地のまっただ中である。
京野菜もいいが、「お豆腐を食べる」という声をよく耳にする。確かに京都の豆腐はおいしい。特別有名な店でなくてもおいしい。
水に浸っている豆腐を、手のひらにのせて切る。そんな豆腐を作るときも、保存するときも、使う水は井戸水。京都盆地の地下には、なんと琵琶湖に匹敵する水量の水瓶があるのだと言われる。そのことを知っていて平安京を築いたのだろうか?
いずれにせよ、その水を使って、豆腐や湯葉を作って商ってきた。また、寺の多い京都においては、精進料理という形で、多くの需要もあったのだろう。
さらに京都に3つの家元を持つ茶の湯の需要で発達してきたのが和菓子作り。ここでも京の水が多大な影響を与えている。
家元の一日は、井戸の水汲み、茶をたてて、祖に供えることから始めるという。一服の茶には京の水が使われ、菓子もまた京の水を使って作られる。
寺、茶の湯。京都の水は欠かすことのできない存在として、長く深く関わってきた。その伝統の結果が、今日の京豆腐であり、京湯葉、京菓子なのだろう。
水のちからと京の味を実感できる店

良質な井戸水で生粋の京豆腐を作る老舗。透き通った水の中に放たれた豆腐は、まるで喜びを感じている生き物のよう。
住所/京都府京都市右京区西京極北大入町132
tel/075-311-7893
営業時間/10:00〜19:00 不定休

創業300年になる老舗。現在も昔ながらの手作りを続けている。最初にできる上澄みのとろりとした食感がたまらない。
住所/京都府京都市中京区麩屋町通御池上ル
tel/075-221-5622
営業時間/8:00〜18:00 木曜定休

15代続く農園。市内に数カ所ある畑で季節ごとの野菜を育てている。朝とれた野菜を大八車に乗せて、近所で「振り売り」している。
住所/京都府京都市北区鷹峯土天井町5
tel/075-492-7950

中心街から少し離れた下鴨神社の北にある、数寄屋造りのお屋敷。豊富な下鴨神社の湧き水を使って丹波産の大納言小豆を煮ることが原点。
住所/京都府京都市左京区下鴨西高木町25
tel/075-712-1270
営業時間/10:00〜17:00 日・祝休 予約可
ちょっと足を伸ばして伏見の水が生み出す酒の町へ
伏見はかつて「伏水」と書かれていたほどの水が豊かな町。城下町、宿場町、港町としても栄えましたが、伏見の水が清酒造りに適していた水だったため、酒どころとしても有名になった。
その伏見の歴史がひと目で分かる、酒の博物館が「月桂冠大倉博物館」。酒造りや日本酒の歴史を分かりやすく紹介し、昔の酒造用具を工程にしたがって見学することもできる。
●京都府京都市伏見区南浜町247 tel.075-623-2056
営業時間/9:30〜16:30 月曜休館(祝日は開館) 料金/大人300円 高校・中学生100円
(会員誌 "Aqua Clara Style" 2009 SRING/「「水だし」ならピュアで自然な味になる掲載)

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